炊き方の手順

美味しいごはんを炊くためには、
精米・洗米・浸漬・加水・加熱・蒸らし・混ぜ・保温
の八段階の条件を充たすことが必要です。

  • 精米:お米屋さんと仲良くするのがポイントです??

    美味しいごはんの第1歩は、お米を精白して籾殻を取り去ったら、出来るだけ速く炊いてしまうところから始まります。理想的なのは、精白して2日位 で炊ききってしまうことです。 普段、スーパーなんかで売っている袋詰めの精白米は、精白してからどのくらい経過したものか知っていますか?最低でも2週間は経っているんですよ。酷いものになると1ヶ月。お米の香りが水分と共に逃げてしまっています。 ですから、お米屋さんの協力が必要不可欠なのです。2日おきに、精白したてのお米を届けてもらいましょう。えっ!「そんなにたくさんお米を買わないから、そんな無理は言えない!」って?。ごもっともです。 でも、多少割高になってもそこは交渉しだい、そう、1週間に一度くらいの配達でも随分ごはんの味、特に香りが変わりますよ。

  • 洗米:たっぷりの水で手早く!
    お米は、水に浸けると2分もすれば、重量の20%ほどの水を一気にすいこんでしまいます。つまり、言い換えれば2分の間にヌカのにおいや細かい不純物をお米が吸収してしまい、そうなってしまうと、もうどんなに洗っても、においや不純物を取り除くことは出来なくなってしまうのです。
    先ず、大きなボールに水を張り、分量のお米を投入したら、素早く2〜3回かき回し、さっと水を捨てます。この時大切なのは、ボールにお米を先に入れないこと。水のなかにお米を投入することにより、お米の表面 のヌカや不純物が瞬時にお米から離れて水の表面に浮くのです。次に水をたっぷり投入し再び素早く5〜6回かき回して、水をさっと捨てる。これを3回ほど繰り返すと、水の表面 が澄んできますので洗米は完了です。
    最近のお米の精白技術は随分と進んでいますので、お米どうしを擦り合わせる様にゴシゴシとお米を「研ぐ」必要はありません。この方法は、お米の精白技術が不十分で、精白してもお米の表面 に籾殻カスなどが残ってしまった頃の昔の方法なのです。

  • 浸漬:時間は、しっかりかけよう!
    お米は炊く前に重量比で、約30%の水を吸収させておかないと美味しいごはんになりません。そのためには、夏場(5月〜10月)には最低30分以上、冬場(11月〜4月)には最低60分以上、水に浸しておくことが必要です。
    炊飯のプロセスのなかでも、忙しさに忙殺されて、もっともおろそかにされやすいのがこの部分ですが、これをおろそかにしますと、ふっくらと炊き増えするごはんになりません。

  • 加水:とにかく正確さが命です!
    お米は、その鮮度によって水加減が違います。新米の場合には、重量比で1.0倍〜1.1倍。古米の場合には、重量 比で1.2倍の水を加えて下さい。つまり、新米のほうが古米よりも含まれる水分の量 が多く、水を控えめにする必要があるのです。ただ、お米の水分量は、保存状態や品質、銘柄によっても多少異なります。初めて炊くお米の場合には重量 比で1.1倍の水を加えて炊き、炊き上がりの状態を見てから、次回からの水加減を決定すると良いでしょう。
    一番良い方法は、お米も水も計りを使ってきちんと計量することです。計量カップなどで計量 する方法もありますが、これは体積計量なので、お米の量に誤差が生じやすくお勧めできません。

  • 加熱:「始めチョロチョロ中パッパ・・」って本当?
    「始めチョロチョロ中パッパ、ジュウジュウ吹いたら火を引いて、赤子泣くとも蓋とるな、最後にワラを一握りパッと燃え立ちゃ出来上がり。」
    有名なごはんの火加減を示した詞ですが、書物によれば、すでに江戸時代の初期頃より登場していたようです。ただし、言い回しは様々であり、「赤子泣くとも・・」のくだりが「親は死ぬ とも・・」などという物騒なものもあったようです。
    この詞は、科学的に分析しても実にごはんの火加減の重要なポイントを言い表しています。「始めチョロチョロ」なのは、最初に強火にすると釜の底の一部分にだけ熱が加わって炊きムラを起こすので、釜底全体を温める程度の中火が良いという意味です。 「中パッパ」は強火でしっかり沸騰させるという意味で、「ジュウジュウ吹いたら・・」は中火にして焦げを押さえる、「赤子泣くとも・・」はしっかりと蒸らすことを意味し、最後の「ワラ」は釜内に残った余分な水分をもう一度加熱して飛ばし、お米を完全にアルファ化(糊化)させる事を意味しています。
    今は、炊飯器を使う人が殆どですが、たまにはキャンプでこの名言を活用してみるのも良いのではないでしょうか?

  • 蒸らし:温度を下げない!蓋を取らない!
    加熱が終わっても、実はごはんはまだ半分しか炊き上がっていません。蒸らしとは釜内に残っている水蒸気(水分)を完全にごはんに吸収させることが目的なのです。
    蒸らし時間は普通15分〜20分位ですが、あまり長すぎたり、途中で温度が下がってしまったりすると、釜内の水蒸気が温度低下によって水滴になり、ごはんを不味くしてしまいます。また、ごはんの重みで釜底のごはんがつぶれてしまったりします。これを「釜返り」と呼んだり「戻り水」と呼んだりします。

  • 混ぜ:油断は大敵!美味しいごはんへの道はまだ続きます?
    蒸らしが終わり、完全に炊き上がったごはんも、そのままにしておいては美味しくありません。
    炊き上がったごはんは、上の方は少し硬め、中の方は少し柔らかくなっているもの なので、丁度良く、混ぜ合わせてやらなければなりません。混ぜ合わせることで、ごはんは初めて全体にふっくらするのです。
    混ぜ合わせ方は、釜とごはんの間にしゃもじを深く入れて、すき間を開け、そのすき間からしゃもじで釜底の方から大きく掘り起こす様にします。ごはんをつぶさないように気をつけて全体に行うのがポイントです。
    この作業、経験のある人ならば解ると思いますが、意外と難しいものです。逆に言えば「混ぜ」に自信のあるあなたはごはんのプロと言えるでしょう。

  • 保温:いよいよ大詰めです!気を抜かずに!
    先ず、ごはんを移すジャーに布きんを敷きましょう。ジャーの中は水分が逃げない構造になっているので、ごはんの余分な水分を吸い取らせる必要があるのです。これをやらないと「釜返り」が起こり、ベタベタのごはんになってしまいます。
    次にごはんを移しましょう。温度を下げない様に手早く行うためには、大小二つのしゃもじを使い、大きいしゃもじですくったごはんを小さいしゃもじで支えながら移すのが便利です。
    移し終わったごはんは、ほぐれた状態を押しつぶさない様に、しゃもじをタテに動かし、ごはんを切る様にして整えます。
    保温時間は、炊き上がってから1時間位を限度としましょう。1時間を経過すれば、どんなに美味しく炊き上がったごはんも香りが飛んでしまい、「釜返り」も防げなくなってきます。また、2時間、3時間と経過するうちに、空気中の雑菌が混入して褐色に変わる「褐変現象」という腐敗現象を引き起こしますのでご注意下さい。

    以上、「美味しいごはんの炊き方」でした。


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